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義勇軍(仮)の長くて短い一日 『朝』

スマホアプリのチェンクロでのログホラコラボで、
ログホラメンバーはその後無事にエルダーテイルに戻れたんじゃないかな妄想物語です。

なんてニッチなものを書いてしまったんだとは思っています、はい。
(読んでもらうにも見てもらえる人が限られていてどうしたもんかとかなり悩みました。
おしつけられた方ごめんなさい、つっこみありがとう!)

ていうか、これ二次でいいのか……?


あ、凹凸に貴賎はない派です(*´Д`*)
くっだらねーので息抜きにでもどぞ。


大雑把な説明らしきもの

ログホラ世界のメンバー10人(多いな!)が、また似たようなファンタジー世界に吹っ飛ばされたよ。
その世界はユグドという名前で、黒の軍勢っていう魔物に襲われてるらしいよ。
魔物に対抗する組織は義勇軍っていうところで、そこのリーダー(主人公)は隊長って呼ばれてるんだ(お名前は各自心の中でどうぞツカムツカム)。
やたら順能力のある迷い子のログホラ面子は、義勇軍に入って一緒に魔物と戦うんだ。
隊長の隣にはいつもフィーナっていうとっても可愛い女の子(よーするにヒロインポジ)がいるよ。
ツッコミ役の中性妖精ピリカも大活躍するような気がするんだ!

……ということを、覚えても覚えなくても、たぶん問題ありません(´・ω・)
大してネタバレはないはずですが、ログホラはざっくり天秤祭後、チェンクロはさっくり王都前を想定しております。







紙の束ってのは集まると鈍器になり得るんだな……というのは、ここエルダーテイルに来てから学んだんじゃないかと直継は思う。
ゲームの中では脳筋バカ一直線と思われがちな守護戦士を生業としていた彼であったが、曲がりなりにも現実世界では社会人であったので、職場では否応無しに書類の束に揉まれていた。だが漫画やアニメなんかではよくありがちな、『積ん読本で出来たバベルの塔』や『認可待ち書類でできた超えられない壁』なんてものはお目見えした事がない。
死にそうなほどの紙の束に囲まれるなんて、それこそ現実ではあり得ない比喩表現にしかすぎないと思っていた。

「それがほんとにあるんだもんなぁー……」
「直継さま、何か言いまして?」
「あ、いや」

重さが感じられなくなるのをいいことに、魔法の鞄にしこたまつっこんで運んできた分厚い鈍器の壁が、瞬く間に崩れてゆくのは、毎度ながらお見事としか言い様がない。
可憐な蝶の如く舞う優美な指さばきをすごいもんだと感心していたら、つい声に出してしまっていたらしい。
問い返されてはじめて気がついた直継は、邪魔しちゃまずいだろと自分をこっそり叱咤しながら、何でもないと告げる。
苦笑している直継を不思議そうに一瞬だけ見返しながらも、彼女の動きは止まらない。ボスを倒し、雑魚を蹴散らし、最小単位で個別撃破した最後の束をとんとんっと机の角で整えると、はじめてすっと顔を上げて才媛の美女がにっこりと微笑えんだ。

「はい、同盟からの委託業務分の請求書と三日月同盟への発注書とその他もろもろ、確かにお預かりいたしましたわ。……そうですわね、予定より約一日半遅れですけれども」

笑顔のままさらりと付け足した語尾のあたりが、やけに強調されて聞こえるのは気のせいじゃないと直継は知っている。

「わりー、この通りっ! 勘弁してくれよ。言い訳にしかなんないってのは百も承知だが、こっちにとっちゃ一ヶ月後でもあるし、二日前でもあるんだよ。シロも帰ってきてからこっち不眠不休でやっつけてるみたいなんだけど、ぜんぜんまったく追いつかない祭りって、もう散々でさー」

ぱんっと顔の前で手を合わせ、最敬礼四十五度の角度で拝み倒しポーズ。
しかし行動とは裏腹に、言葉の調子はまったく悪びれていない。
ああ、これだからシロエさまのギルド方々は本当に始末が悪い——と、三日月同盟一の切れ者会計士、ヘンリエッタはくすりと笑みをこぼす。
こんなにあけっぴろげに謝られたら、怒る方がバカらしくなってくるではないか。

「理由は重々存じ上げております。仕方がない事だって分かっておりますわ」

同盟の核を担うギルドの主要メンバーが、実は揃ってちょっと異世界旅行してきてましたー……なんて、普通に聞いたら冗談にしてもバカバカしいと一蹴してしまうところだっただろう。
(だいたい、ただでさえ現実化したエルダーテイルという異世界で、十分に非常識な異世界ライフをしているというのに、そこから更に突き抜けて違う世界に行ってしまうだなんて、みなさまどんだけ異世界好きなんですか!)
飛ばされた本人たちにしてみれば言いがかりも甚だしいだろうが、帰ってきましたーと聞かされた方もたまったものではない。

「ウチらも大変だったんやで。ああもう、黒の軍勢とか結局なんやーよーわからんままやし、ほんまにしんどかったぁー。あ、これあっちのおみやげな、みんなで食うてな」

疲れたといいながら、いつもながらの花咲くの笑顔で可愛らしい包みを渡してきたギルドマスターに対して、話が全く見えないまま「はぁ?」と受けとってしまった自分の行動を、ヘンリエッタは今更ながらに悔いている。
ふらりと消えて、ひょっこり姿を現した三日月同盟のギルドマスターことマリエールは、そのまま寝室に直行して爆眠についてしまい、どんなに叱っても宥めても起きてくる事はなかった。
(残務処理をしているはずのマリエの姿が見当たらないからどこで油を売っているのかと思ったら、記録の地平線のトウヤからシロエ様とミノリが消えちゃったとかいうメッセージが届くし。DDDもなんか動きが慌ただしくなったと身構えてるうちに、西風の旅団の女性達がソウさまがいないと大泣きするし……ああもう、たった四十八時間足らずの間にこっちはほんとーに大騒ぎだったんですから)
実際には、記録の地平線からはシロエ、アカツキ、にゃん太、直継、ミノリ、ルンデルハウスが。そして、DDDのクラスティ、西風の旅団のソウジロウ、シルバーソードのウィリアムまでもが同時にここではない世界、ユグドというところに迷いこんでいたという。
そんな詳細が判明したのは、同じく疲労困憊で帰還したはずのシロエとの定期念話からであった。まったく寝耳に水の話で動揺しながらも、「では今月分は閉じずにもう少しお待ちしておりますわね」とつなげた自分の態度をシロエはどう思ったであろうか。
足下がふらついて目の下に茶色い熊さんが二頭ワルツを踊っていたとしても、逃亡したマリエをとっつかまえてもっと根掘り葉掘り聞いておくべきであったと、ヘンリエッタはこれ以上はないくらい後悔したのだ。

だから、シロエからの大量の書類を運んできてくれた直継にはなんの恨みもない。
まったくもって見事な八つ当たりだということは、ヘンリエッタが一番よく知っている。

「ちょっとした……意趣返しです」

ついっと顔を背けたヘンリエッタに、どうしたもんかと声をかけあぐねている直継の気配が伝わってくる。
彼女とて本気で怒っている訳でもないし、直継に対して意地悪をしたいわけでもない。
ただ……そう、きっと、ほんの少しだけ、拗ねてみたかったのだ。

「おいてけぼりは、つまりませんもの」

ぽろりと口にした言葉は真実で、だからこそちょっとだけ気恥ずかしい。
旅をしてきたみんなには、向こうの世界でも仲間が出来て、一緒に力を合わせて闘ってきたのだという。きっと彼女の知っている腹黒眼鏡ならば、呆れるくらい悩んだ後に、とんでもない管制能力を持って戦場をコントロールしたことだろう。
そこに自分がいなかったことが悔しい……だなんて、無い物ねだりにもほどがあるというものだ。

「あー、こほん。そうだ、シロに買い物を頼まれていたんだった、うっかり祭りだぜ」

わざとらしい咳払いと、絵に描いたような棒読みのセリフが執務室に響く。
気まずい気配を察したのか、ほんじゃーお使いは済ませたぜ、と部屋を辞そうとする守護戦士の広い背中に向かって声をかける。

「マリエに会っていかれませんの? ちょっと同盟の方へ確認事項があって出かけておりますけれど、そろそろ戻ってくるはずですわよ〜」

わかってるとばかりにひらりと手をかざしながらも、振り返ることなく去ってゆく。
適当な言葉でなぐさめることも可能だろうに、何も言わずにいることがきっとこの男の素朴な優しさなのだろうなと、ヘンリエッタは小さく微笑んだ。





そそくさと逃げるように三日月同盟の執務室をでた直継は、ふはーっと思いっきり息をはいた。
(ふー、危機一髪祭りだぜ!)
そこまで深刻ではないとわかってはいるが、女性の悩みに男はむやみに踏み込んではならないと直継は肝に銘じていた。
これが変な男に絡まれているとか魔物に襲われそうだとかなら話は別だが、オンナゴコロは繊細にして複雑にして天上天下で千差万別、たとえ親切心でも意見なんぞ挟もうものならはっきり言ってロクなことにならない。
そう、女性は讃えるものであり、愛でるものであり、恐れ敬うものでもあるのだ。
全ての女性は世界の宝。その信念は決して曲がってはいない。

「だから、尊敬っていうか、憧れっていうかそんなもんだろ」
「でも比べるっていうのもどうかなと」
「そうじゃない、癒しを分かち合うんだっての」
「じゃなくて、見た目だけの話じゃないだろって言ってるんだよ」

(そうそう、女性は女性であるというだけで絶対に守り抜かなければならない対象……ん?)
自分の心の声を継ぐかのような声が耳にとびこみ、直継はぴたりと足を止める。
周囲を見回すと声の主たちはすぐに判明した。ギルドホールの隅っこで肩を寄せ合い、なにやら白熱した討論を繰り広げている三日月同盟のちびっ子たちの姿があったのだ。
直継は彼らに気づかれないようにそっと忍び寄り、ひょいと肩越しに手元を覗き込んだ。

「『ミス・アキバコンテスト』? はー、なんつーか、インパクトなくね?」

少年たちは、一枚のチラシに対して異様な盛り上がりをみせていたらしい。
唐突にかけられた大人の声に、小柄な背中たちが文字通りびくうっと飛び上がった。

「だ、だ、だ、だれだっ!?」

青ざめた顔で真っ先に振り返った短髪の少年が、直継の姿をみてあからさまにほっとする。

「なんだ直継さんか。あーびっくりした」

ヘンリエッタさんかと思いましたと胸を撫で下ろす仕草に、そんな聞かれてまずいような内容ならギルドホールで分かるような声で話すんじゃないぞと軽く注意を促しておく。
ほんとうならそんな話をするんじゃないと諫めるのが大人の役目かもしれないが、生憎と直継の辞書の中にはそんな枠割分担は掲載されていなかった。
それよりも、直前の会話の内容がどうしようもなく引っ掛かって仕方がない。
というか、チラシの内容が気になって仕方がない。

「女性を讃えたい気持ちはよーーーくわかる。だから、誰が発案者なんてのはどうでもいい。だがな、このネーミングは安直すぎるんじゃないか」
「なっ……だったら、あんたならどうするってんだよ」

少年の一人がむっとした顔で直継に噛み付いてきた。この子が発案者か……というのは本当にどうでもいい。
(ふむ……)
あごに手を添え、しばし思案する。
考えるまでもない——そう、今までの彼であったならば、即座に脊髄反射で答えていた事だろう。
なぜなら彼の中の真実は常でひとつであったからだ。
だが、今の彼にはこの世界で二日前にはなかった、ひと月あまりの熱い友情が残されていた。

 ——その主張は理解できる。
 ——甲乙つけるの、失礼じゃない? 

卓越した剣士ながら己の信念を貫いた尊敬すべき老師。
飄々とした体ながらも物事の真実を射抜く言葉を持った青年。
彼らとの交流が、直継の中に確かに息づいていた。

 ——感情的には理解できるけど、その理屈はおかしくね?

異世界の……未来を信じてともに戦った同胞の声が鮮やかによみがえる。
直継は顔をあげ、少年たちの顔をゆっくりと見渡し、口を開いた。

「ボリューム祭、なんてどうだ」

おお……!

感嘆の声が重なる。
少年たちの顔が輝く。
どよめきが走る!

「直継さんのことだから絶対『ぱんつ祭り』って言うかと!」
「正直、ぱんつのことしか頭にないのかと思ってたよ」
「直継さんって、他の事も言えたんですね」

見直しました、とそれなりにひどい言葉を口にする少年のきらきらと輝く瞳を、直継はうむりと鷹揚に受けとめる。
(いや、俺の言葉じゃないんだがな)
というのは別にあえて口にすることではないだろう。

「異世界の友人が教えてくれたんだよ。自分の中の常識だけに捉われるなってな」

いやだって、ここが異世界じゃん、何いってんのアンタ? と彼らの表情が語っていたが直継には全くに気にならなかった。

この世界、エルダーテイルにおいては、ほんの二日足らずの事。
あの世界、ユグドにとっては、もっと長い時間の事。
旅した世界で出会った仲間たちは、『ちゃんと』生きていたし、自分たちも全力で生き抜いてきた。
異なる世界の仲間……義勇軍の面子とはもう二度会うことはないだろう。
けれど直継は知っていた。
エルダーテイルで未来を探し続けている自分たちと、ユグドの未来を信じて戦っている義勇軍の仲間たちとは、決して分かつことがない確かな絆でつながっていると。

今も、この先も。


「あれ、直継やん来てたんか。なんやウチに顔見せんと帰るつもりなん? みずくさいなぁ。少しぐらい寄り道したってもええやん」



そこに魅惑のボリュームがある限り。















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たゆんと左右に揺れるナイスアップルに挟まれ隊。
はじめてフランツを心の奥底から誉め称えましたよ。
グッジョブ(*´∇`*)b

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